あなたは、自分を大切にすると人生が好転すると聞いたことがあるかもしれません。
ですが、「自分を大切にする」というのは、非常に誤解を招きやすい言葉であり、実際に多くの人がその意味を勘違いしています。
そして、意味を勘違いしたまま「自分を大切にする」ことを行ってしまうと、むしろ逆に人生が停滞してしまうこともあるのです。
そこで本記事では、多くの人が「自分を大切にする」を勘違いしている理由と、「自分を大切にする」の本当の意味を解説します。
最後まで読めば、真の意味で「自分を大切にする」を行えるようになり、自分を大切に扱っているだけで、あなたの人生が自然と発展していくようになるはずです。
1.「自分を大切にする」を勘違いしている人がやっていること
以下で紹介する6つのことをしている人は、「自分を大切にする」を勘違いしてしまっています。あなたに当てはまるものが無いかをチェックしてみてください。
1.1. 恋愛で相手をえり好みすること
よくあるのは、恋愛が上手くいかない場面で、「もっと自分を大切にした方がいいよ」と友人から言われるようなケースでしょう。
恋愛相手に無理に自分を合わせようとして、自分の気持ちや望みを押し込んで犠牲になってしまっているようなときに、こうした会話が為されることがあります。
たしかに、自分を大切にするために、相手との距離を置いた方が良い場合もあります。ただ、もし異性との関係で少し大変なことがあったというだけで、相手と距離を取るやり方を選んでしまっている場合、恋愛相手を変えても同じ問題でつまずく可能性があります。
たとえば、相手と会えない時間に寂しさを感じるという人が、その寂しさを感じる恋愛相手と距離を置く決断をした場合、恋愛相手が変わっても同じように寂しさを感じてしまう可能性が高いでしょう。
このような人は、恋愛相手と距離を置くのではなく、むしろ今目の前にいる相手と積極的に関わる選択をすることで、異性との距離の置き方を学んでいくことが重要であり、それこそが「自分を大切にする」ということになります。
逆に、「自分を大切にする」という名目で、相手と距離を置く選択をしてしまえば、苦手な恋愛相手を避けることが癖になってしまい、自分自身の恋愛する力を磨いていくチャンスを逃してしまいます。
1.2. ワガママや自己都合を押し通すこと
「自分を大切にする」は、ワガママや自己都合を押し通すこととは違います。
もちろん、ワガママや自分都合を押し通しても良いのですが、それを続けてしまうと、周囲の人からワガママで自己都合の人だと思われ、人生は上手くいかなくなるでしょう。
そのため、「自分を大切にする」を行う時には、自分の大切にしようとしていることが、ワガママや自己都合になっていないかをセルフチェックすることが重要です。
ワガママや自己都合を押し通すための口実として、「自分を大切にする」という言葉を使ってしまわないように気を付けましょう。
ちなみに、ワガママや自己都合な自分を見つけたら、なぜそうしたくなるのかに気づき、そんな自分を受け入れてあげることが、本当の意味で自分を大切にすることになります。
1.3. チャレンジを避けること
「自分を大切にする」を行おうとして、チャレンジングなことを避けてしまう人が多く見られます。
なぜなら、人にはコンフォートゾーンと呼ばれる自分が楽に感じられる範囲があり、「自分を大切にする」ことで、その範囲で生きようとしてしまいがちだからです。
ですが、それだと短期的には楽に感じるものの、中長期的にはあなたの人生が発展していきにくくなります。
あなたも、誰しも子供から大人になるまでの間に、初めての出来事を経験し、それを乗り越えて成長してきたはずです。そして、それを経験しているときには、大変に感じたかもしれませんが、その経験があったからこそ、今の自分が様々なことを行えるようになったのだと実感できるでしょう。
ですが、大人になると、仕事と家と行きつけのお店くらいしか行動範囲にない人も多く、意識してコンフォートゾーンから出ようとしないとチャレンジを避けてしまいます。
そうしたときに「自分を大切にする=コンフォートゾーンで居る」と誤解してしまうと、あなたの人生の可能性が閉じてしまうのです。
逆に、意識的にコンフォートゾーンから出ようとすることが、自分を本当に大切にすることであり、あなたの人生を発展させることになります。
1.4. 苦手なことを避けること
苦手なことを避けることも、「自分を大切にする」に関して誤解されやすいことのひとつです。
もちろん、苦手なことを避けても良いです。ですが、苦手なことを避けてばかりでは、人生が狭い範囲でしか展開していきません。
苦手なことにも適度に向き合い、それを乗り越えていくからこそ、自分に対応できることが増えていきます。そして、それこそが、自分を本当に大切にすることだと言えます。
1.5. 苦手な人との関わりを避けること
苦手な人との関わりを避け過ぎるのも、自分を大切にすることとは違います。
一緒にいて疲れる人とまで関わる必要はありません。ただ、あの人も苦手、この人も苦手というように、自分の周りに苦手だと感じる人が溢れているようであれば、現実的に、苦手な人との関わりを避けてばかりは居られないでしょう。
苦手な人に全てを合わせないといけないわけではありませんが、関わる中で適切な距離感や関わり方を学んでいけます。そうやって、色んな人と楽に関われるようになっていくことが、本当に自分を大切にすることなのです。
1.6. 自分のプライドを守ることに固執すること
あなたがプライドの高い人である場合、自分のプライドを何が何でも守ろうとするのは、自分を大切にすることとは違います。
たしかに、あなたのプライドが傷つく可能性がある仕事や出来事を避ければ、一時的には心地よく感じるでしょう。ですが、それでは、あなたのプライドは高いままですし、あらゆる出来事を避け続けるわけにもいかないはずです。
何でも出来る人はいませんし、人はその中でも生きていくしかありません。
そして、時には、自分の自尊心が刺激されるような出来事にもトライすることが、あなたの成長につながることもあります。
そうやって、自分のプライドを守るのではなく、自分自身の成長につながることを自分に体験させてあげることが、自分を大切にすることなのです。
2. 多くの人が「自分を大切にする」を勘違いしている理由
以上の説明からもお分かりの通り、「自分を大切にする」は勘違いしている理由は、自分を大切にしようとすることで、自分の可能性を閉ざしてしまうからです。
本来、「自分を大切にする」は、自分をぞんざいに扱ってきた人や、自分に厳しく接してきた人のためのものです。
そのような人の偏った意識を元に戻すために、自分にゆるい接し方をすることで、心のバランスを取ることを目的としているわけです。
ですが、そうではなく、単に自分が避けたいことを避けるというためだけの動機で、「自分を大切にする」という名目でそれを避けてしまうと、あなたの世界は狭まります。
あなたの大切な人生はこれまでの人生のレールの上を安定走行するに留まり、それを大きく超えた発展をすることができなくなってしまうわけです。
3.「自分を大切にする」の本当の意味
それでは、自分を大切にするの本当の意味とは何なのでしょうか。
それは、自分のエゴの意識も含めて大切にしつつ、自分の神聖さを拡大するための活動も意識的に行うことです。
これは、自分の神聖な意識を育てるために、敢えて感情反応する出来事を体験することをも含みます。
可愛い子には旅をさせよ、と言われるように、自分自身を大切にするからこそ、自分が自分の枠から出られる体験を意図的にさせるのです。
これを続けていくと、心地よい感覚をいつも味わえるだけでなく、あなたの人生がどんどんと発展し続けるようになります。幸せと発展が両立するなんて、なんとも素晴らしいことではないでしょうか。
4. 「自分を大切にする」を勘違いしているかどうかを見分ける方法
以上の話を聞いて、「自分を大切にする」を出来ているかどうかを見分けるのが難しそう打と感じた方が多いのではないでしょうか。
そうした方のために、「自分を大切にする」をきちんと行えているかを見分けるシンプルな方法を最後にお伝えします。
それは、あなた自身の心に尋ねてみるということです。
具体的には、「私は、私を大切にしようとして、私の可能性を閉ざしてしまっていないか?」と自分に尋ねてみてください。
あなた自身のことは、あなたが一番分かっているはずです。なんとなく違うという感覚は、心のどこかに潜んでいます。その「違う」という感覚があるなら、それを続けると人生が発展しません。
ですが、そういった感覚が無く、本当に自分を大切にできていると感じるようなら大丈夫です。
自分が「自分を大切にする」を行えているか不安に感じたら試してみてください。
5. まとめ
- 「自分を大切にする」を勘違いしている人がやりがちなことは、以下の7つです
- 恋愛で相手をえり好みすること
- ワガママや自己都合を押し通すこと
- チャレンジを避けること
- 苦手なことを避けること
- 苦手な人との関わりを避けること
- 自分のプライドを守ることに固執すること
- 多くの人が「自分を大切にする」を勘違いしている理由は、自分を大切にしようとすることで、自分の可能性を閉ざしてしまうから
- 自分を大切にするの本当の意味とは、自分のエゴの意識も含めて大切にしつつ、自分の神聖さを拡大するための活動も意識的に行うこと
- 「自分を大切にする」を勘違いしているかどうかを見分ける方法は、あなた自身の心に尋ねてみるということであり、「私は、私を大切にしようとして、私の可能性を閉ざしてしまっていないか?」と自分に尋ねてみるとよい