「素の自分で生きたいけれど、素の自分がわからない」という声をよく聞きます。
それもそのはずで、私たちは長年、素の自分ではない「作った自分」を生き続けてしまっているため、素の自分がわからなくなってしまっています。
そのため、素の自分とはどんな存在で、どうやったら素の自分に戻れるのかがわからないのです。
そこで本記事では、素の自分とはどんな自分なのか、素の自分を知るにはどうしたらよいのかを解説します。
最後まで読めば、素の自分に戻るために何をすれば良いのかが分かり、その一歩を踏み出す準備が整うでしょう。
1. 素の自分がわからない人がほとんどである
私たちは普段、子どもから大人になるにつれて、集団生活を送る中で、色々な役割を演じて生きています。たとえば、以下のような役割です。
- 家族のなかの自分
- 学校での自分(生徒としての自分)
- 会社での自分
- 友達といるときの自分
- 恋人や配偶者といるときの自分
- 子どもと居るときの自分
- 地域住民としての自分
- 特定のコミュニティの中での自分
そして、それぞれの集団で過ごすときの自分の「キャラ」が異なっており、自分の色々な人格を演じている事に気がついているはずです。
ですが、演じている役割によっては、演じることに窮屈さを感じて居ることもあると思います。すると気になるのは、「どれが本当の自分(=素の自分)なのか」ということでしょう。
私たちは誰に教えてもらったわけでもないのに、素の自分なら居心地が良くて、何も演じることがなくて、自分にとって一番楽であることを知っています。
だからこそ、私たちが「素の自分」で生きたいというのは、誰しもの共通の願いであるわけです。
ですが問題なのは、私たちは長年色々な役割を演じすぎてしまってきたために、素の自分がわからなくなってしまっているということです。
自分のことなのに分からないというのは不思議なことですが、一体どう振る舞ったら素の自分として振る舞えるのかがわからず、「作った自分」として生きることを余儀なくされています。
2. 素の自分がわからないとエゴに振り回される
それでは逆に、「作った自分」で生きるということは、なぜ大変なのでしょうか。
それは、作った自分は「エゴから作られた自分」だからです。
エゴというのは、「自分のなかの怖れから作り出された人格の総称」であり、「作った自分」はそのエゴの一部です。
つまり、私たちが集団に対して無理に自分を合わせているときには、私たちはたいてい怖れからの人格を演じているのであり、だから居心地の悪さを感じています。
少しだけ例を挙げてみましょう。
- 会社で「よく出来るオフィスレディ」を演じようとして、社会人としてきちんと振る舞い続けなければいけないと緊張し続けるあまりに、仕事後にとても疲れてしまう
- 家で「完璧なお母さん」として振る舞おうとして、本当は仕事で疲れているのに自分を酷使し続けてしまう
- 昔の友達といるときは「ムードメーカー」としての立ち位置だったため、久々に会うと、いつも明るく振る舞わないといけない強迫観念を感じる
このように、エゴの人格から役割を演じていると、上手く演じられているときは多少良いかもしれませんが、上手く演じられないと集団の中での自分の立場がゆらぎ、感情的に焦る展開に陥ります。
こうして、素の自分を生きていないとき、私たちはいつもエゴに振り回されて生きるしかないわけです。
3. 素の自分とは、エゴではない神聖な自分のこと
それでは逆に、素の自分とはどんな存在なのでしょうか。ズバリ言うと、素の自分とは、エゴではない神聖な自分のことです。
ここでいう「神聖な自分」というのは、エゴとは全く無縁の完全な意識からの自分のことです。宇宙と調和した自分や、ハイアーセルフの自分と言われることもあります。
この神聖な自分は、私たちの中に本来存在していたけれど、忘れてしまっている自分であり、まさに「素の自分」なのです。
この「神聖な自分=素の自分」で生きているとき、私たちが体験するあらゆる物事がスムーズに展開し、最高に幸せで発展的な人生を送ることができます。このとき、私たちの心や身体も楽であり、集団のなかで無理に自分を合わせているときとは全く違います。
実は、当サイトの「Be Core」という名前も、自分の核として存在している「神聖な自分」で居ることで、自分の心を強くして生きれるようにという想いから命名しています。
ちなみに、神聖な自分を生きていれば、どんな集団のなかにいても全く窮屈な想いをすることなく楽に振る舞い、良好な関係性を築くことが出来ます。
集団に合わせること自体が悪いのではなく、窮屈な想いをしてエゴからの選択で合わせていることに問題があったわけです。
4. 素の自分の特徴
それでは、素の自分=神聖な自分とは、具体的にはどのような自分なのでしょうか。以下では、その特徴を解説します。
4.1 感謝や祝福でいっぱいである
まず、神聖な自分とは、感謝や祝福でいっぱいです。
自分の力で何かを成しているというのはエゴの人格の感覚であり、神聖な自分は誰かや何かの力で人生が上手くいっているという感じ方をします。
誰かに助けてもらえることや、誰かの存在が有り難く感じられるのです。
また、この世界や、人間を含む生命、あらゆる創造物や物、芸術などに対して、純粋に素晴らしいと感じる祝福の心を持っています。
4.2 いつも喜び、幸せで満ち溢れている
神聖な自分を生きていると、いつも喜びや幸せの心が自分の中にあります。
たとえば仕事をしているときに、それを楽しみながらやっている感覚があります。また、ご飯を食べていても、誰かと話していても、歩いていても、家事をしていても、何もしていなくても、いつも幸せに過ごせている感覚がします。
すなわち、特別なことがあるから幸せや喜びを感じられるとか、お金があるから幸せだという話でなく、とにかく心が幸せや喜びでいっぱいなのです。
これは、他の人から見ても分かりやすいものであり、神聖さが開いている人は、見るからに楽しそうで、いつも幸せそうに見えます。
4.3 色々なことに興味を持っている
神聖さから生きている人は、基本的に色々なことに興味を持っています。
自分のいる狭い世界だけで生きるのではなく、あらゆることに関心を抱くことで、常に自分のいる世界を拡大し続ける人であるとも言えます。
言い換えると、仕事だけしている仕事人間だとか、家事にしか興味がないとか、特定の人間関係しか育まないといったことはなく、あらゆる分野へと心を開いているのです。
4.4 成長を志し、変化を求め、挑戦し続けている
4.3に関連して、神聖さから生きている人は成長するのが好きなので、変化を求めて挑戦し続ける傾向があります。未経験のことを恐れる気持ちがさほど強くないですし、挑戦することの価値を知っているので、今よりも更に神聖さを拡大し続けることに貪欲です。
神聖でいることや神聖さを開くことを人生において大切にしているため、どんどんと神聖さが拡大し続け、人生が発展し続けます。
4.5 豊かさが流れ込んでくる
神聖さで生きている人の元には、間違いなく豊かさが流れ込み続けます。ここでいう豊かさとは、「経済的な豊かさ」と「心の豊かさ」の両方です。
収入は毎年増え続け、心の状態も日々良くなり続けます。今が最も豊かな状態であり、明日はさらに豊かな自分になっていくのです。
4.6 つながりを感じている
神聖さから生きていると、誰かとのつながりを感じます。
これは、特定の友達との関係とか、家族との関係など、相手を限定した感覚ではありません。
つながり全般とのつながりと表現したほうが適切で、人類すべてとのつながりや、ペットとのつながりについて、深くつながれている満足感を抱くことができます。
逆に言えば、孤立感やハートブレイクしている感覚はなく、寂しさも感じません。
4.7 健康である
神聖さから生きている人は、非常に健康です。
心が素の自分に立ち返っていくにつれて、身体も本来の状態へとリセットされていくので、病気の心配もなくなっていきます。
年齢とともに衰えると思われている身体の部位も圧倒的に健康で、実年齢を聞かれると驚かれることばかりです。「若いよね」と言われるのが当たり前で、もちろん健康診断で引っかかることもなければ、難病や持病が治ることもあります。
4.8 運が良くて、すべてが順調に上手くいく
神聖な意識で生きていると、運がよくて、特に何も努力していないのに全ての出来事が驚くほどスムーズに展開していきます。順調であるのが普通で、段々とそれに慣れていきます。
5. 素の自分を取り戻す方法
ですが、素の自分は、思い出そうと思っていきなり思い出せるものではありません。素の自分の特徴を知ったからといって、いきなり素の自分として振る舞うことはできないのです。
実際、喜びあふれる自分として生きてみるように言われても、それがどんな自分なのかがピンと来ないはずです。仮に一瞬、そんな自分を演じた気になれても、24時間365日そんな自分として生きることは不可能でしょう。
結局のところ、素の自分を取り戻していくには、エゴの自分にひとつずつ気づき、手放していくことが必要です。
その過程では、あなたが小さい頃から様々な集団のなかで育ててきた、別の人格に気づき、手放していくことも大切です。
素の自分のうえに上塗りするかのように培ってきた自分を剥がしていくことで、本来のピカピカな自分を取り戻すことができます。
これは一朝一夕で出来ることではありませんが、取り戻すたびに、人生のすべてが好転するようになっていくため、一生を掛けて取り組み続けるだけの価値があることだと言えるでしょう。
そのための具体的な方法を解説するためには非常に多くの文字数が必要であるため、別の記事で解説しますが、ここでは、とにかく神聖な自分=素の自分を取り戻すことが大切であることを覚えておいてください。
6. 素の自分 まとめ
- 素の自分で生きたいというのは万人に共通の願いだが、素の自分がわからない人がほとんどである
- 素の自分がわからないとエゴに振り回される
- 素の自分とは、エゴではない神聖な自分のこと
- 素の自分には8つの特徴がある
- 感謝や祝福でいっぱいである
- いつも喜び、幸せで満ち溢れている
- 色々なことに興味を持っている
- 成長を志し、変化を求め、挑戦し続けている
- 豊かさが流れ込んでくる
- つながりを感じている
- 健康である
- 運が良くて、すべてが順調に上手くいく
- 素の自分を取り戻すには、エゴの自分にひとつずつ気づき、手放していくことが必要